レクサプロ、ジェイゾロフトは個人輸入できる抗うつ剤です。デパスの代替えとして利用する方が増えています。

デパスが向精神薬指定になりました

病院

抗不安薬のデパス(エチゾラム)が、2016年9月14日に麻薬、麻薬原料植物、向精神薬取締法施行規則により一部改正される事が公布され、同年10月14日に施行されました。以降は病院で処方されない限り入手不可能になっています。

病院での処方にも14日~30日までという期限が設けられるようになりました。これまで病院に行けずに個人輸入を介して入手していた方々には、大きな痛手となった法律改正です。

個人輸入を介してデパスを利用していた多くの方が衝撃を受けたこの施行は、本当に必要だったのでしょうか。すぐに病院に行けない立場や環境にいる方であれば、この施行に疑問を感じてしまうかもしれません。というより、何故今さら規制するの?「向精神薬」って何?と感じる方も少なくはないでしょう。

何故デパスが処方期限が付く法改正となったのか、何故個人輸入が禁止されてしまったのか、ご存知でしょうか?そもそも向精神薬とは何でしょう。厚生労働省のホームページでも詳しく書かれていますが、医学用語や専門用語が並ぶと少々難しく感じてしまいます。結論を急いで知りたい方の為に、この後、難しい説明を省いてご紹介します。

デパスの代わりを探しているから、先に薬を探したい!!という方は、先に治療薬の一覧をご覧下さい。

そもそも向精神薬ってなに?

チェック項目

大まかに言えば、脳、中枢神経(特に精神疾患)に作用する薬の総称です。鎮静剤として作用する薬から、興奮剤として作用する薬があります。「向精神薬」という大きなカテゴリの中に、抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、抗不安薬、睡眠薬というカテゴリがあります。

上記の中で有名なカテゴリといえば睡眠薬や精神安定剤でしょうか。メディアで大きく取り挙げられる場合、大量投薬して病院に運ばれたり、薬物依存して精神を病んだりと、向精神薬を服用しない人からするとこれらの薬はあまりいいイメージはわきません。向精神薬なんて自分には関係ないと思う方も多いでしょう。

ですが、身近な物に例えると、お酒、タバコ、コーヒー(カフェイン)なども、大まかに言えば向精神薬に入ります。大げさに言いすぎだと仰る方もいるかもしれませんが、お酒、タバコ、コーヒー(カフェイン)の共通点と向精神薬の共通点は意外に一致します。

お酒を飲むと心が落ち着いたり、気が緩んだり、眠くなったりと、気持ちが穏やかになります。人によっては逆に愚痴っぽくなったり、泣きたくなったり、怒りっぽくなったりと、気分が高揚する事もあります。お酒、タバコ、コーヒーを常用する人には、「あ、そういえば気分が落ち着くかも。無いと落ち着かない、イライラする。」といったケースに心当たりはありませんか。

向精神薬にカテゴライズされている薬は、精神に対して鎮静作用と興奮作用があります。お酒、タバコ、コーヒー(カフェイン)を例にあげてみましたが、身近に感じやすくなったでしょうか。これら身近な嗜好品を普段から口にする機会があれば、向精神薬の立ち位置や重要性を感じるのではないでしょうか。

やめられない嗜好品

マカロン

余談ですが、日常的に摂取しつつ、子供から大人までみんな知っていて誰でも手軽に買える嗜好品、何か思い浮かぶでしょうか。塩辛い物から甘い物まで幅広いジャンルを網羅する嗜好品お菓子は、オヤツ、お酒のつまみ、トッピングにもなる万能な食品です。嫌いな人もいるでしょうが、どちらかと言えばそれは少数派かもしれません。

好きな人なら分かると思いますが、1度食べると食欲がとまらない魅力があります。スイーツバイキングで沢山食べて幸せを感じる人もいるでしょう。気分が悪くなるほど食べても、そのうちまた同じ事を繰り返します。甘い物に限らず、塩辛いお菓子を開けて黙々と手を突っ込んで食べる事も。

食べ過ぎちゃいけないと分かっていてもつい口にしてしまうので、どうにもなりません。お酒、タバコ、コーヒー(カフェイン)が好きな人も、何処か共感できる部分があるのでは?

これまで身体の中に蓄積していた物質が多い程、依存度は高くなります。それは嗜好品も同じこと。自分の身近にあるものでやめられないものを思い浮かべてみると、大量にかつ長期的に取りすぎると身体によくない物はありませんか。周囲から見ても健康的ではないのにやめられない。身体によくないのに正当化してでも欲しいもの、誰にでも1つはあるかもしれません。

薬の場合、それが医者から処方された物だからという後ろ盾があるだけに、余計やめられないのでしょう。

デパスの代わりになる薬もある

探し物

やめられないのに続けてしまう・・・。このままずっと続けるのか不安な気持ちも出てくるでしょう。結論から言えばデパスを断薬する事は可能です。しかし、耐性と依存度が高いのであれば、1年以上かかる事もあり、時間を要します。少しずつ減らすことも出来ますが、短時間作用の薬の為、頓服で使っている方は特に離脱症状が辛いでしょう。

今まで身体に慣れさせた物をいきなり取り上げてしまうと、身体はびっくりしてしまいます。デパスを減らしつつ、他の薬で痛みや・辛さを紛らわせる。身体を少しずつ他の物で慣れさせて、完全に忘れた頃、代用した薬も少しずつ減らしていく。この方法が実際医療現場でも行われています。

他の薬をデパスの薬の代わりに使うので、代用薬は効果が強くて、効果時間が長くて、依存性が少なく、副作用が少ない薬が理想的です。様々な薬がありますので、最後までご覧頂くと減薬、断薬のヒントになるでしょう。

デパスに似た作用の薬が、下記の通りいくつかありますので、先にご紹介致します。

レクサプロ

レクサプロ

副作用と離脱症状のリスクが低く、きっちり効果も得られる優れもの。1日1回の服用で終日効くので使い勝手がいい。新しい薬という事もあり人気が出ています。

効果 不安感に関連するセロトニンの再取り込みを阻害するSSRI。血中濃度は24時間~27時間で半減しますが、薬が切れた場合も約130時間効果を持続させる。
副作用 嘔吐、下痢、不眠、性機能障害がみられ、特に使用者の約8割が性機能障害を生じる。しかし、副作用は全体的には少なめ。
メリット
  • 抗不安効果が高い
  • 薬の持続力が長い
  • 少ない副作用
  • 他の薬に影響しない
デメリット
  • 使用量に制限がある
  • QT延長症候群の注意が必要(致死的な心室性の不整脈が起こる可能性)
  • 性機能障害の報告がある
  • 眠気・不眠の報告がある

レクサプロの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方

セディール

セディール

1996年に発売されたセディールは、アザピロン系の抗不安薬。抗不安薬で代表的なのがベンゾジアゼピン系ですが即効性と高い効果の反面、依存性など副作用が心配な点もあり。

効果 セロトニン受容体をバランス調整し、じんわりと抗不安と抗うつに効いてくる緩やかな効果。効き具合が感じにくいとされるが、離脱・依存性が無く、副作用が非常に少ないところが特徴。ベンゾジアゼピン系で副作用が辛かった方がセディールに替えてから、副作用が軽減したり副作用を感じないというケースも。ベンゾジアゼピン系から急に薬を替えた場合、効果が全くない、物足りないと感じる可能性あり。副作用や依存性が心配な方、少しずつ効き目を感じたい方にお勧め。1回10~20mgを1日3回服用し、2~4週間程で緩やかに効いてきます。
副作用 ほとんど感じられませんが、稀に眠気、ふらつき、倦怠感、吐き気、食欲不振などの副作用を生じる場合があります。ですが、どれも軽度なためこれらが重い症状を起こす事はなく、非常に安全の高い薬だと言えます。
メリット
  • 安全性が非常に高く副作用が少ない
  • 依存性がない
  • 抗うつ効果に期待できる
デメリット
  • 眠気
  • 即効性が乏しい
  • 効果に物足りなさを感じる

推奨できる方


バスパー・ジェネリック

バスパー・ジェネリック

副作用と依存性のリスクを下げつつ緩やかに効く。無理をしてトレーニングしなくても、いつの間にか状態が落ち着いている水準まで上げてくれます。

効果 セロトニンへ作用しドーパミン、アドレナリンを増強するため、憂鬱な気分・不安感・緊張感・不眠症・入眠障害・焦燥感等に対し効果を現します。
うつ病・不安・睡眠障害に効果を期待できる抗不安薬です。服用から1~2週間程の時間をかけ緩やかに効果を現すため、重い副作用、離脱症状も低く安全性の高い薬剤です。
副作用 離脱症状を起こす確率は非常に低く、安全性の高い薬剤ですが、不安・不快・不眠・筋肉痛・震え・筋攣縮・頭痛・吐き気・食欲不振など離脱症状が起こる可能性もあります。比較的副作用を生じにくいバスパー・ジェネリックですが、眩暈・立ち眩み・眠気・頭痛・神経過敏などの副作用が現れる事もあるので、減薬したり、他の薬との併用時は医師へ相談しましょう。
メリット
  • 安全性が高く少ない副作用
  • 離脱症状が少ない
デメリット
  • 抗うつ剤や精神安定剤の併用により副作用が強く出る可能性がある
  • 併用薬により副作用が強く出る場合がある
  • 効果が出るまで2~4週間と時間がかかる
併用禁止薬 併用禁止薬は主に、オーロリックス、マネリックス(モノアミン酸化酵素阻害薬)やアメリジン(抗ヒスタミン薬)などです。アメリジン(抗ヒスタミン薬)は鼻水、アレルギー症状、酔い止めにも含まれる成分なので、注意しましょう。
服用注意
禁忌
妊娠中・授乳中、高齢者、肝臓・腎臓疾患、他精神安定剤・抗うつ剤・睡眠薬と併用はリスクが高いため、併用に問題はないか、医師へ相談しましょう。

バスパー・ジェネリックの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


ソナタ・ジェネリック

ソナタ・ジェネリック

非ベンゾジアセピン系のソナタジェネリックは、海外では主に睡眠導入剤・鎮痛剤やうつ症状処方されます。GABAの作用を増強させ興奮を抑え寝つきを良くし、睡眠に持続性をもたらします。

効果 副作用が起こりにくく即効性があるため特に入眠障害などに効果が期待されます。服用から30分程で効果が現れる即効性を持ち、約3~5時間程の効果持続時間を持つため翌日の頭や体のだるさ、眠気などがなく快適に目覚める事ができます。
副作用 また、市販の睡眠薬などにみられる倦怠感や脱力感はほとんどありません。有効成分が緊張・不安を和らげてくれ睡眠を促すため、抗不安薬としても使う事ができます。用法・用量を守る事で副作用もなく極めて安全に使用可能ですが、用法・用量が守られなかった場合に副作用を生じる事があります。飲酒時の服用、服用後に車や機械の操縦、妊娠中・授乳中の服用などに加え睡眠時無呼吸症、重症筋無力症、重度の呼吸疾患、肝臓疾患の方は控えましょう。他の薬との併用や、通院・投薬中で医師の指示無く薬を切り替え時は、事前に医師へ相談をしましょう。

ソナタ・ジェネリックの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


イフェクサー

イフェクサー

心因性疼痛に効果があり終日まで効果を得られる。副作用も少なく作用効果のバランスもいい。セロトニン、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害するSNRI。

効果 不安感に関連するセロトニンの再取り込みを阻害。意欲、気力に関連するノルアドレナリンへの作用。特にセロトニン作用が強いため、SSRIにより近いSNRIです。服用開始から4~5日程で効果が現れ始めます。1日1回の服用でも翌日まで効果を実感できます。セロトニン、ノルアドレナリン以外への作用は抑制されています。
副作用 倦怠感、吐き気、嘔吐、下痢、眩暈、注意力散漫、離脱症状、頭痛、喉の渇き、食欲不振、アクチベーションシンドローム、躁状態など、副作用の生じやすさは比較的低めですが、低用量から大量に高用量への増加によって副作用が生じやすくなります。
メリット
  • 特にセロトニン作用が強い
  • 痛みへの効果も期待できる
  • 緩やかに吸収するため副作用が少ない
  • 高用量も使用できる
デメリット
  • カプセル錠のみ
  • 離脱症状がやや高めの可能性あり
  • 性機能障害の報告がある
  • 不眠の報告がある

イフェクサーの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


ジェイゾロフト

ジェイゾロフト

安全性が高く副作用が少ない。対象疾患が多い為使い勝手がいい。SSRI内で比較すると優しく穏やかに効くが、他に分類される薬と比較すれば効果は高い。

効果 不安感に関連するセロトニンの再取り込みを阻害するSSRIです。穏やかに効く為、副作用が心配な方、安全性を求める方に向いています。病院で処方される事も多い薬。
副作用 嘔吐、下痢、不眠、性機能障害がみられ、特に使用者の約8割が性機能障害を生じる。しかし、副作用は全体的には少なめ。
メリット
  • 1日1回の服用で1日効果が続く
  • 抗不安効果が高い
  • 少ない副作用
  • 離脱症状が少ない
デメリット
  • 効果が現れるまで2週間程かかる
  • 海外より使用用量が少ない
  • 使用者の8割に性機能障害が起こる
  • やや効果が弱い

ジェイゾロフトの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


パキシル

パキシル

セロトニンノルアドレナリンにも作用する。1日1回服用すれば十分なほど効果を得られる。心療内科だけでなく、脳神経や外科など様々な疾患に適用可能。

効果 不安感に関連するセロトニンの再取り込みを阻害。意欲、気力に関連するノルアドレナリンへの作用。高用量まで使用できて血中濃度が急激に上がり効果を実感できます。
副作用 セロトニンへの過剰な関与により消化器官への副作用が目立ちます。 嘔吐、下痢、体重増加、眠気、不眠、性機能障害などですが、副作用はSSRIの中では多いのですが、抗うつ薬の中では少なめです。
メリット
  • 高い効果に少ない副作用
  • 抗不安効果が高い
  • 適応可能な疾患が多い
デメリット
  • 離脱症状が起きやすい
  • 奇形児が出産されるリスクがあるため妊娠への影響も考慮し女性の服用は推奨されていない

パキシルの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


エビリファイ

エビリファイ

統合失調症の陽性症状と陰性症状に効き、双極性障害(躁症状)にも期待できる薬。うつ病(補助的役割)にも効果が期待できる幅広い疾患で効果が期待できる。特に女性が気にする体重増加もこの薬ではあまり見られず、逆にエビリファイを使用して痩せる事もある。

効果 ドーパミンとセロトニンに作用する仕組み。低用量と高用量で作用する仕組みが異なり、使い分けられる。特に統合失調症にみられるドーパミンの異常改善に効果が期待できる。過剰分泌時には抑制するように作用し、欠乏時には分泌を促す作用がある。その為、陽性症状と陰性症状の両方の改善に期待できる。
副作用 吐き気が多いが、代謝系、眠気やふらついたりといった副作用が少なめ。全体的には少ない副作用だがアカシジアの発症が見られる事もある。錐体外路症状(そわそわする)、高プロラクチン血症(生理不順)発症の可能性もあるが低め。
メリット
  • 1日1回の服用
  • 抗うつ効果がある
  • 抗躁効果がある
  • 副作用が少なめ
  • 体重増加しにくい
  • 眠気が起こりにくい
  • 用量で作用が異なる
デメリット
  • 鎮静作用は弱め
  • 用量で作用が異なる
  • 陽性症状を強める事もある
  • アカシジアの可能性がある

エビリファイの適応疾患は以下の通りです。

推奨できる方


向精神薬の指定条件

デパス錠0.5mg

思った以上に身近な存在の「向精神薬のカテゴリ」。そこでこう思う方もいるでしょう。向精神薬に分類される医薬品を市販で買ったり通販で購入してるのに、何でデパスは通販で買えなくなったのか?

向精神薬の中でも、病院の処方でしか入手できない医薬品、デパス。何故病院処方だけになってしまったのか。向精神薬に指定された理由があります。それは「依存」と「乱用」です。デパスも当初は依存性がないという事で、心療内科だけでなく、外科、内科、歯科など、様々な分野で処方されてきました。

患者も処方を望み、医師も処方しやすい薬でした。デパスは劇的な効果を患者に与え、身も心も軽くしてくれる魔法のような薬でした。処方される方は年々増加していき、処方される年数が経つ事で依存性が確認されるようになったのです。

依存が乱用に繋がり、断薬しようと思っても、なかなか思い通りにやめられない方が多くいます。精神安定剤や薬の依存、乱用という言葉から、ドラマや映画でこの言葉を聞きかじった方からすると向精神薬は、意思の力が弱い、メンタルが脆いからやめられないというイメージがあるかもしれません。

やめたいけどやめられないのが依存と乱用の難しさです。体が覚えてしまった鎮静効果や興奮作用を、いきなり中止するのは難しい。そうした背景もあり、個人輸入という通販の方法は無くなってしまいました。病院で処方される薬も、14日~30日が上限になり、投薬には医師の判断で慎重に行われるように規制が施行されたのです。

向精神薬指定から除外された理由

会議中

向精神薬の中でも薬物依存が高い物や、乱用されてしまう危険性のある薬として、1988年にWHO薬物依存に関わるエキスパート委員会ではデパスも不正取引の防止に関する国際連合条約の議論の対象に挙がりました。この議論により対象に指定されると、処方日数の制限がかけられる事になります。ですが当時の議論では対象からは除外されています。

デパスは日本を含むアジアのごく一部の地域でしか販売されておらず、処方されていた患者も僅かでした。当時はデパスを処方されていた国や患者が少ない事もあり、依存性や乱用性を認めるには確定できる判断材料が少なすぎたのです。

結局、当時は世界中に規制をかけるほど薬が広まっていない事から、依存性や乱用性は限りなく低いという事で議論では、指定されるほどの薬ではないと除外されました。

デパスとは

服用

デパスは、国内でもよく処方されているベンゾジアゼピン系の向精神薬です。不安を和らげる緊張緩和や、不眠時の睡眠導入、肩こりや筋肉痛などの筋弛緩作用、また抗うつ作用がある為、様々な分野で処方されてきました。内科や外科等の精神科とは別の診療科でも処方されます。色んな症状に効果を明確に現してくれる為処方もしやすく、万能薬の様に扱われてきました。

はっきりと明確に効果が現れる為、処方された患者は一時的には良くなります。しかし、耐性が付きやすく依存性も高い為に、医師も患者に請われるままに処方されてきた側面もあります。そうした耐性依存が構築されてしまった患者はますますデパスを求めるようになり乱用に歯止めが利かなくなりました。患者は更に依存や乱用、離脱症状に苦しむようになります。

医者のなかには知識が乏しいまたは理解がないまま処方する精神科医も残念ながらいます。デパスに絶対的な信頼を置いている医者ほど依存性や離脱症状は信じませんし、理解を示しません。そうした医者に苦しみを訴えたとしても、他の強い(依存性も高い)薬を処方しがちです。医師を信じるがまま服用した患者は、新たに様々な薬の副作用や離脱症状に苦しむ事となります。こうした背景もあってデパスは輸入禁止となり、病院で処方される手段しかなくなりました。現在は14日~1ヵ月分しか入手する事はできません。


デパス乱用の理由

イライラ・我慢できない

デパスは少量を決まった時間に使用していれば、乱用や依存などせず十数年も使用できる使い勝手の良い薬だったはずです。当時、依存や乱用について患者から相談された医者達も居たようですが、「依存性は認められていない、あるわけがない」と一蹴し、患者の意見を取り合わなかった医者も居たようです。(もちろん、親身になって相談を受けてくれ、減薬や断薬について前向きに考えてくれた医者もいます。)

医者からも患者からも絶大な信頼を得ていたデパス。何故、乱用や依存性が表立ってきたのでしょうか。大きな理由は「耐性」と「効果時間」にあります。即効性があり、頓服としても利用できたデパスは、毎日決まった時間に服用したり辛い時だけ服用したりと、使用方法は厳密にされていませんでした。

薬が身体に慣れないうちから即効性を劇的に表してくれたので、患者としてはあり難い、無いと困る薬になります。ただし、デパスには即効性はあっても長時間効いてくれる効果はありません。短時間で効果が消えてしまう為、薬の有効成分が身体から排泄されてしまいます。

せっかく即効性があり劇的に効いてくれるのに短時間しか効果がない為、辛い時だけ利用する頓服という方法が、ちょっとだけ痛い・辛いというだけで服用してしまう方法に変わっていきます。些細な事で使い始めてしまうと、使う頻度が増えた事でどんどん薬の耐性ができていってしまいます。

症状があり服用する→効果が数時間で切れる→症状がぶり返して服用する→効果が数時間で切れてしまう

このように服用の頻度が増えると、薬の用量も自然と増えだしていきます。敏感な人だと薬は0.1mg単位でも効果がはっきり変わってくることもあります。ほんの数mg足りないだけで、耐性のできた身体には効きにくく、数mg足しただけで、よく効いてくれます。

0.5mgの1錠を2錠に増やしたり、服用回数を増やしたりしてしまえば、薬が身体から排泄されて効果が切れてしまう度に、服用してしまいます。服用回数が増えたり、用量が増えたりすれば、短期間で依存してしまいます。

この時、服用を抑えようと思っていても、なかなか行動には移せません。自分ではやめたいと思っても意思の力だけではどうにもならない身体の痛みが現れます。乱用を止められない理由の1つが「離脱症状」です。

乱用が離脱症状を起こすキッカケに

タバコやめられない

離脱症状は精神依存と身体依存があります。多くの人の場合、精神的な依存は意思の力で我慢できたとしても、肉体的な依存が辛くて我慢できずに再び服用してしまいます。


1日2回~3回、極少量を毎日服用している方で、長年依存に悩まされること無く服用していた方もいますが、些細なキッカケで投薬を止めた時、自分が依存していた事に気付いたケースもあるようです。それまでは耐性や依存、離脱症状に悩まされること無く普通の日常を過ごしていました。医師に言われたとおり、乱用などせず服用していたのに依存していたのは何故なのか。

長期間に渡る服用により、身体はデパスの有効成分に対して気付かない程度の耐性が出来上がっています。身体に大きな影響のある薬、物質を日常的に服用する事で、気が付いた時には自分でも気付かないほど極自然に身体の中に耐性が出来てしまうのです。

これまで摂取していたものを、ある日突然摂取しなくなってしまうと、身体に蓄積していた薬の有効成分や物質が減少してしまい、激しい離脱症状が現れます。離脱症状は痛みや息苦しさなど軽い程度のものから、身動き取れないほど激痛が走る事もあります。そこまでの離脱症状がでてしまうと、仕事どころか家事すらできなくなります。

ここで再び嗜好品で例を挙げると、お酒、タバコ、コーヒー(カフェイン)、お菓子等を突然やめた時、頭ではだめだと分かっていてもつい口にしてしまう事はないでしょうか。我慢してもイライラして集中できなかったり、身体が痛くなってきて堪らなくなったりしませんか。

これら嗜好品は身体に対してなくてはならない栄養価ではないのですが、長期間に渡り、口にしていた物を突然やめてしまうと、身体にとってはいつも貰えるはずの物が摂取できず、物足りなさに不満が爆発します。これまで体内に蓄えることができた物質が取れなくなり、身体は混乱してしまうのです。頭の中ではやめたいと思っても、離脱症状が起きるとなかなかやめられません。酷い時には周囲に攻撃的になる事もあります。

薬の乱用だけでなく、食品や嗜好品でも身近に耐性、依存、乱用、離脱症状を起こす物はあります。 頭の中では分かっていても、なかなかやめられないのは、自らの意思の力や精神力だけではなく、身体に蓄積した有効成分や物質が関係していたことを、なんとなく分かっていただけたのではないでしょうか。

薬に依存しないために

乱雑に置かれた薬

依存しないためには服用しなければいい言うのは簡単です。ですが、服用しないと日常生活を送るのも辛いから薬に頼るしかないのです。それなら依存しない方法を取ることが自分の身を守る事につながります。

ここまでごらん頂いた方には、デパスは服用が難しく、耐性と依存度が高いという印象を受けたかもしれません。ですが向精神薬は適度に服用していれば耐性はできにくく、依存度もそれほど深刻な状態には陥りません。初めて処方されてから20年以上、毎日服用を続けている方も居ます。

耐性と依存度は服用を正しく続けていけるかによってかわります。継続していくのも、断薬するのも、計画を立てていないと後々辛いのは自分です。長く続けている方々の共通点は以下の通りです。

1.服用時間を守る(服用間隔を守っている)
2.1日分の服用量を1mgに留めている
3.予定外の服用でも1日分の服用量が1mg~1.5mgを超えない
(予定外の服用時は0.5mgを4等分に割り、4分の1という服用方法などに留める)


長期服用でも1~3までの服用方法だと、激しい離脱症状や副作用を起こす事もなく、長く続けていけるようです。耐性や依存の出来やすい服用の仕方は、以下の通りです。

4.頓服として些細な事でも服用してしまう
5.1日の用量が2mg~3mgを超えている
6.正しい長期服用の場合でも、突然断薬した


上記4~5の場合、薬の過剰摂取によって耐性や依存性ができやすくなります。また、6のように正しく服用していたのに突然断薬してしまうと、頭の中では分かっていても身体が混乱してしまい、いつも決まった時間に貰える物が貰えなくなる事で、体の中がパニック状態になってしまいます。

それって自分の意思でなんとかならないの?と思っても実際体験してみると乗り越えるのはとても難しいのです。精神的な依存を取り除いても、身体の痛み・苦しいという症状が薬を求めてしまうので、自分の力だけではどうにもなりません。

それでもイメージできないという方は、突然の断薬や薬の過剰摂取を、嗜好品や好きな物や出来事でイメージしてみましょう。いつも続けていた日課や食事など、時に沢山口にしたり、毎日大量に口にしていたら、それらをやめることになった時、そわそわ、いらいら、集中できなくなったりしませんか。

好きな物に変えた途端イメージしやすくなったのなら、好きな物をいずれやめる辛さや大変さ、突然やめなくてはいけない状況も身近に感じれるのでないでしょうか。薬を好きで飲む方はいないでしょうが、服用する場合はある程度計画性を持つと、減薬や断薬もスムーズにいきます。

依存度が高くても、なかには自分の意思で無理やり痛みや苦しみを捻じ伏せる方もいますが、そこまでできるのならすでに薬は必要のない段階です。薬が必要な状況の方にはなかなかできることではありません。

GABA

フローチャート

GABAは天然アミノ酸のひとつで、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)を略し、GABA(ギャバ)と呼びます。抑制性の神経伝達物質として興奮を鎮めリラックスをもたらす役目があります。GABAやセロトニンをリラックスに分類するならば、それと相対するのがドーパミン、ノルアドレナリンです。

ドーパミンは快感や運動機能、ノルアドレナリンは意欲や生存本能、副交感神経を促す働きをします。本人の脳内の中で起こるため実感しがたいところではありますが、これらは普段の生活(睡眠、食物、環境、ストレス)によって分泌が増加減少を起こします。

脳内は興奮に分類されるグルタミン酸、リラックスに分類されるGABAがバランスを保っています。GABAが多くなれば精神が安定してリラックス状態を保てますが、ストレスが増える程GABAは減少してしまいグルタミン酸の割合が多くなります。グルタミン酸が多くなり、ドーパミンの過剰分泌が行われイラつきや興奮で眠れない状態に陥ります。GABAを摂取した時体温の下がりが早くなります。体温が低くなると深く眠る事ができ、結果質のいい睡眠へと繋がります。

GABAを摂取する事がストレス状況下でも軽減される事が分かっています。人が恐怖対象へ立ち向かう時多大なストレスによって神経が昂ぶります。GABAの摂取により神経の昂ぶりを抑え、恐怖対象への混乱、抑うつ、緊張、不安を鎮める事ができます。ストレスは脳細胞を少しずつ破壊し、健忘症を起こす事があります。こうした脳細胞の破壊を阻止する後悔や、学習行動が促進される働きに効果があります。

GABAを含む食品

野菜と果物

近年はGABAを含む食品が数多く登場しています。食品ではチョコレートが有名になりましたが、野菜・果物・穀物類にも多く含まれています。手軽に取れる食材の中で100g辺りに含まれるGABAをまとめてみました。

野菜
トマト 62mg
ジャガイモ 35mg
茄子 20mg
かぼちゃ 9mg
キャベツ 8mg
果物
葡萄 23mg
温州みかん 17mg
柚子 12mg
甘夏みかん 12mg
ネーブル 11mg
穀物/他食品
ちりめんじゃこ 750mg
ぬか漬け 100mg
発芽玄米 12mg
チョコレート 9mg
緑茶 5mg

※魚の頭部はGABAが多く含まれており、快眠には欠かせないトリプトファンも含まれています。

ちりめんじゃこ

リラックス効果や血圧を下げて過ごす分なら必要量は20mgです。寝つきの改善やストレス軽減に効果を期待するなら100~400mgは必要です。食品だけで摂取するなら毎回ジャコを摂取するか、トマトやぬか漬けを沢山食べなくてはいけません。100度の加熱でも含有量にはほぼ変化はありません。

ちりめんじゃこは100gに対して必要量が少なく済み、カルシウムも豊富なので毎日でも食べれそうな印象です。取りすぎると欠点になる側面もあり、100g辺り300mgのプリン体が含まれるので尿酸値高めの方、痛風の可能性は避けたいという方は他の食材でGABAを摂取しましょう。

参考サイト:
美肌マニア 美容情報 健康 ストレス解消に!GABAチョコレートよりも効果のある食品があった!

TOPに戻る