デパスの副作用には様々な症状があります。特に辛いのが減薬・中止時の離脱症状です。それらが起こる仕組みを理解しましょう。

デパスの副作用

あくび

デパスを長期的、大量に服用すると耐性・依存性が高まります。当初は少量でも満足いく効果が得られていたのに、段々と量が増え、服用間隔が短くなり、効き辛くなっていくのが耐性です。そうなると薬がなくてはいられなくなる程、症状に苦しみ薬なしではいられない状態になるのが依存性です。飲酒や喫煙をイメージすると、離れがたいという理由も理解しやすいでしょう。

ベンゾジアゼピン系は催眠効果、筋弛緩効果に秀でています。ただし、強く効果が出る為に副作用に転じる事があります。強い眠気を生じる為、翌日まで持ち越して活動している時間、日中に眠くなる事があります。筋弛緩効果は緊張や強張りを解す役目を持つ為、身体の力を抜きすぎて、ふらついたりする事があります。活動中にこの症状が出ると仕事や家庭、学業に影響を及ぼす可能性があります。

ベンゾジアゼピン系では、前向性健忘になる可能性もあります。物忘れや、覚えのない言動、高齢者の認知症などが起こる可能性もあります。寝る前に服用した場合、即効性のある眠気を促すので、身体は行動しているのに頭が寝ていて発現した言葉や起こした行動、食事などを覚えていない事があります。服用後は直ぐに眠る事で解消されていきます。

離脱症状

苦痛

服用から約20~30分で効果が現れ、即効性のあるデパスの持続時間は個人差がありますが約4~6時間程度です。終日効果を持続させるなら1日3回に分けて服用しなければいけません。まとめますと、即効性があり強く高い効果を持ちながらも持続性がない為、終日効果を求めて何度も服用してしまう薬、それがデパスです。高い見返りの代わりに、大きなリスクが必要となる薬とも言えます。

危険だと判断すれば中止すればいいと考える方も恐らく少なくはないでしょう。しかし、1度満たされた感覚を手放すには、なかなか難しいものです。煙草や飲酒、博打がやめられないという気持ちが分かる方なら恐らく、理解できるかもしれません。1度満足感を得てしまった事から離れるには、大きな離脱症状が身体を襲います。身体に薬が馴染んだ為に、薬を定期的に摂取しないと激しい離脱症状を引き起こす為、中止したり減薬したくても辛くて耐えられない状況に陥る事もあります。

すでにデパスを服用していて減薬、中止したいと考えていても離脱症状を考えれば恐ろしくて出来ない。既に離脱症状に襲われてしまいもう実行できる気がしない。という方もいるかもしれません。十数年という長い月日の中服用してきた人ほど、激しい離脱症状に襲われます。デパスを中止する為に、他の抗不安薬を代用して不安感や焦燥感を払拭させなければいけない事もあります。身体に蓄積していた薬を排出させる為に、身体の痛みや精神的な痛みが襲ってくるでしょう。

離脱症状に苦しむならデパスを辞められないと嘆いている方には辛い事実をご紹介してきましたが、減薬、中止は決して不可能ではありません。ただ、離脱症状の苦しみに耐えかねて増薬したり、元通り服用したりするケースが多い為難しいというケースが多いのです。離脱症状は一気に複数の症状に苦しむ場合もあれば、減薬するごとに新しい離脱症状が加わる事もあります。その辛さに耐えかねて他の薬や、医師が処方した強い薬を信じて飲み、副作用や新しい離脱症状に苦しむという悪循環に陥る事があります。

離脱症状に苦しみながら減薬、中止はできますが、周囲に秘密にしながら続けていく事は困難です。家庭内の理解者、職場の理解者がいなければ恐らく中断せざるを得ない状況に陥るかもしれません。減薬、中止に必要なのは周囲の理解が必要です。それすら困難な場合は、休職、退社も検討しましょう。家事が仕事の場合は、辛さを理解してもらい協力、お休みする事を相談し、助けてもらいましょう。離脱症状は苦しい経験ですが、減薬、中止はやり遂げられます。焦らず、ゆっくり行いましょう。

減薬・中止に向けて

焦燥感

減薬・中止に必要なのは焦らない事、理解してくれる周囲の環境、最低限の生活や生活費の確保です。離脱症状が付きまとう場合、働くのが苦になるほど激しい苦しみに耐えなくてはいけない場合があります。じっくり治療を行う為には、休職や退職が必要になる事もありますが、働かなければ生活費の確保が出来ません。そこで金融関係に頼るのは極力避けましょう。現在はうつ病になった事で生活費の確保に困る方向けの制度もあります。

続いて大事になるのが周囲の理解。人との繋がりも治療に繋がるので、理解してくれないか頼ってみましょう。そして長い減薬・中止に向けて大事なのが、本人の気持ちです。減薬していくとどうしても言いようのない不安感、常に感じる焦燥感、押し潰されそうになるほどの寂しさや孤独が付きまとう事があります。そうした時に自分だけで気持ちを保つのは難しい事です。その時助けてくれ、頼らせてくれるのが周囲にいる人々です。理解してくれる人が共感してくれるだけでも本人にとっては大きな意味があります。どうせ理解なんてしてくれないと諦めずに歩み寄ってみて下さい。

人によって全て当てはまる事もあれば、全く起こらない場合もあります。程度の強さも人それぞれなので、苦痛の感じ方もそれぞれです。長年にわたる長期的な服用、大量服用、少量でも1日の服用回数が多い、服用間隔が短いといった場合が離脱症状を起こしやすい傾向にあります。

減薬する際に身体や心にかかる症状は以下の通りです。デパスを減薬する際に、他の薬を併用して減らしていく方法が一般的なので、その他の症状についても併せて紹介します。

精神的に起こるもの

焦燥感・・・部屋の中をうろうろしたり、歩き回ったり、いらついたり
不安感・・・常に言いようのない不安に襲われる、得体の知れない恐怖に苛まれる
無関心・・・好きだったテレビや音楽、趣味に興味を示せない
無気力・・・身体が動いても頭が上手く働かない、追いつかない、気持ちが乗らない

肉体的に起こるもの

食欲不振・・・食べられない、喉を通らない、無理やり流し押し込む
思考低下・・・長文が理解できない、ルーティンがこなせない、回転が鈍る
視力低下・・・かすむ、ぼんやりする、視野が狭まる
筋肉の痛み・・頭痛、肩こり、腕の痛み・あがらない、筋肉に生じる様々な部位の痛み

その他、吐き気、動悸、身体の震え、発汗などです。


離脱症状の対処

ピルカッター

人の身体は適応力を備えています。最初は苦痛やストレスを感じても、それを感じにくくしたり麻痺させたりする能力を備えています。離脱症状で苦しむ時、我慢できる程度か否かで減薬や中止を検討しましょう。ただし、投薬をいきなり中止する事だけは避けて下さい。強い作用の薬ほど強い離脱症状を起こします。徐々に慣れさせる事が必要です。3mgをいきなり1mgに減らしては、薬が排出されるスピードも速くなり、身体は付いていけません。大切なのは、焦らずじっくり経過を見つつ減らす事です。

理想的な減薬の仕方は10%ずつ減らしていく方法です。と言われても錠剤を自分の目安で減らすのは難しいです。服用していたのが1錠ならば、1錠をピルカッターで4等分し、3/4錠を服用する事から減薬を始めましょう。まずは3/4錠の服用を1週間様子を見て離脱症状がなければ1錠を半錠にカットします。ここで我慢できない離脱症状が起きれば、3/4錠に戻して2~4週間様子を見ます。問題なければ半錠に減らす、離脱症状が出れば減らす直前の用量に戻すという繰り返しです。人によっては1~3ヵ月の間を減薬したり、元に戻したりを繰り返す事もあります。慎重に対処していきましょう。最終的に服用が0mgに、服用しなくても離脱症状が起きなければ投薬終了成功です。

減薬が成功するたびに、減薬できた自分を褒めてあげて下さい。辛い症状に耐えて、目標を達成できたのは紛れもなく自分で成し遂げた成功体験です。周囲の助けがあったのなら、減薬が成功できている事を伝えてあげると、一緒に喜びを分かち合ってくれるでしょう。減薬・中止に向けて周囲の協力が得られている場合、周囲との喜びを分かちあう事も治療には効果的です。

離脱症状は体験した方には怖い出来事でしたし、未体験の方には不安や恐れが付きまといます。しかし、減薬・中止は時間をかければ成功できます。悪い事ばかりに目を向けず、自分にいい事だけを信じて乗り切りましょう。そして、薬の中には依存性や耐性ができにくいもの、依存性がないものもあります。それらは穏やかな効果で即効性がない物もありますが、強い効果の薬に比べると減薬。中止は比較的楽に行えます。自分に合う薬を探してみましょう。

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