デパスの副作用には様々な症状があります。中でも代表的なのが眠気。副作用を都合よく利用できないのでしょうか。

デパスの副作用

副作用

デパスを長期的、大量に服用すると耐性・依存性が高まります。当初は少量でも満足いく効果が得られていたのに、段々と量が増え、服用間隔が短くなり、効き辛くなっていくのが耐性です。そうなると薬がなくてはいられなくなる程、症状に苦しみ薬なしではいられない状態になるのが依存性です。飲酒や喫煙をイメージすると、離れがたいという理由も理解しやすいでしょう。


ベンゾジアゼピン系は催眠効果、筋弛緩効果に秀でています。ただし、強く効果が出る為に副作用に転じる事があります。強い眠気を生じる為、翌日まで持ち越して活動している時間、日中に眠くなる事があります。筋弛緩効果は緊張や強張りを解す役目を持つ為、身体の力を抜きすぎて、ふらついたりする事があります。活動中にこの症状が出ると仕事や家庭、学業に影響を及ぼす可能性があります。

ベンゾジアゼピン系では、前向性健忘になる可能性もあります。物忘れや、覚えのない言動、高齢者の認知症などが起こる可能性もあります。寝る前に服用した場合、即効性のある眠気を促すので、身体は行動しているのに頭が寝ていて発現した言葉や起こした行動、食事などを覚えていない事があります。服用後は直ぐに眠る事で解消されていきます。

デパスで眠気がおこる理由

うたた寝

デパスで眠気が起こる理由は、リラックスと密接な関係があります。自分自身がリラックスしていて時間の拘束がない状況を思い出してみて下さい。だんだん瞼が重くなり、うとうとしてこないでしょうか。心穏やかに過ごしている時はうつらうつらと眠くなってきます。

ちょっと話がそれてしまいますが、イメージしやすい様に食事を例に挙げてみます。
炭水化物をお腹いっぱいに食べてしばらくすると、似たような現象が起こります。食事の場合は、副交感神経が消化器を動かす為に作用した物質が働くとリラックスします。その際強く働きすぎた時にだんだん眠くなってくるのです。食事をすると副交感神経が自動で動き出すので自然とリラックスできます。イラついた時や何かに怒っている時、衝動的に食事をしたくなりませんか?

食事でリラックスする事をしっている人間は、その効果を求めて、怒った時やイラついた時に自然とご飯を食べたくなります。食べた後は怒りも機嫌が悪いのも落ち着いていないでしょうか。もし、あの怒りは何だったのだろうという出来事があればその瞬間リラックス中でイライラ、もやもやは吹き飛んでいる状態です。

何故デパスで眠くなる?

仕事中の眠気

話を本題に戻しますと、デパスにも鎮静作用があるので自然とリラックスできます。そのリラックスがピークに達すると眠くなってくるのです。そのピークというのが、体内の血中濃度です。消化吸収されたデパスの成分は、血液を通って体内に行き渡ります。体内に巡るデパスの成分が最高濃度に達するのが、服用から約3時間位経過した頃です。

食事をして消化がピークに達する頃に似ています。デパスの眠気は、お腹いっぱい食べて眠くなってくるあの現象と似ているものだと考えていただくとしっくり来るでしょう。リラックスするからといっても全ての状況で眠くなるわけじゃないとお考えの方も多いはず。

デパスで眠くなる理由には、GABAが大きく関係しています。GABAには気持ちを落ち着かせる作用があり、GABAが脳内に満たされている状態になると眠くなってきます。デパスにはGABAの働きを邪魔しない作用があります。GABAが脳内で満たされる事で自然とリラックスし、眠気が起こるので、デパスを服用して眠くなってきたら、デパスがGABAの働きやすい環境を作り出しているのです。

デパスと抗不安薬の眠気を比較

デパスの眠気は強めです。効果は短いのですが即効性がある為、服用してからすぐにデパスの効果を感じる事が出来ます。眠気が強く出てくるので、睡眠薬や眠れない時の頓服薬として服用する方もいるようです。

決まった時間に寝ていなかったり、夜更かししたのに早起きしたり、生活が不規則だと、眠気が起こりやすくなります。特に女性は生理最中や前後にはいつも以上に眠気や、眠り足りなさを感じますが、そこでデパスを服用すると、抗不安薬としては大いに役立ってくれます。通常の生理時よりも強い眠気に襲われる事があるので、服用には注意が必要です。

眠気が来たら、来る前に

コーヒーでも勝てない眠気

眠気が来ると困る状況では服用しないというのが1番の対策です。車や機械などの運転前や運転中には避けた方がいいでしょう。理想的な飲み方としては就寝前に服用するのがベストです。1日に何度も服用する場合は、減薬して眠くならないように様子をみて使うことも検討してみましょう。

生活環境を整えて、寝不足などを起こさないようにすること。それでもだめなら、一段階ほど下の薬を使うこと。薬をかえたほうが自分の体質に合っていた場合もあります。少量にしても眠気を感じる様ならデパスから他の薬に乗り換えましょう。

デパスとアルコールの併用

薬とお酒の併用

使用禁忌ではありませんが、極力飲まない方がいいでしょう。お酒とデパスの効き方を理解していれば、極力飲まないの意味は自然と分かると思いますが、何でだめなのかを改めて考えると「何でだっけ・・・?」と、よく理由がわからない。

理解していないと、「まぁ軽くなら大丈夫!」と、うっかり飲酒してしまう可能性があるので、ここでしっかり理解しましょう。

デパスの作用とお酒の作用は、何処となく似ていないでしょうか。どちらもリラックス効果や眠気などを起こす作用があります。緊張を解したり、ストレスを解放したり。作用が似ているなら一緒に飲んだら2倍の効き目があるんじゃないか?と考える方もいるかもしれませんが、一緒に飲むのはやめましょう。多少時間をずらすのも控えた方が良い程です。

アルコールもデパスも、消化吸収は同じ工程で行われます。薬もアルコールも身体にとっては異物です。異物は肝臓というフィルターを通さないといけません。アルコールとデパスを同時に摂取した場合、時に優先して肝臓を通るのがアルコールという事もあります。

その後デパスが肝臓を通っても、有効成分が上手く吸収されず、アルコールに負けてしまう事があります。デパスが上手く吸収されないだけならまだしも、デパスも上手く吸収されてしまい、アルコールとデパスの効果が2倍出る事もあります。効果が2倍と聞くと、一緒に飲んだほうがいいなと思うかもしれませんが、この場合の2倍は悪い意味で捉えて下さい。

お酒を飲んだら気持ちよくなって気分が高揚する、気が大きくなる、普段できない事もできる気がする。アルコールにはリラックスを通り越して、普段出せない自分や、理性で抑えている自分をさらけ出す作用もあります。

その作用が2倍になってしまった事を想定してみて下さい。自分が普段しないような事、するわけがない事を「記憶がないまま」行う事もあります。

デパスとアルコールと一緒に摂取して、いつも通りの分量を飲んだのに、目覚めたらいつもと違う。何があったのか、何をしたのか、誰といたのか、思い出したくても思い出せない。飲んだのが嘘の様に記憶がなくなる事が少なくないのです。

事件や事故に巻き込まれたり、自分がそれを起こした当事者になっている可能性もあります。否定しようにも記憶がない為、自己弁護すらできない最悪の状況を生み出してしまう可能性もある事を、覚えておきましょう。

お酒との飲み合わせ

薬は忘れてビールで乾杯

お酒と一緒または酔っている状態での服用は控える必要があります。デパスの効果は、緊張状態を緩和すると先に記述しましたが、そこからも分かるように心身をリラックスに導いてくれます。そこには、筋肉のこわばりを緩和することや精神的な緊張を解放することからもたらされる安心感とむやみに集中を切る状態を作ります。

飲酒で人の緊張状態も取れたり、集中力も低下させることから、同じような作用をおこします。その状態にこの薬を飲むと、余計な緩和状態を引き起こします。眠気、注意力低下以外にも、幻覚症状や筋肉弛緩も発生する為、呼吸困難に陥るという重い副作用に導くこともあります。先に記載した眠気誘発の危険もあることから、車などの運転は控えるべきです。

アルコールをやめるか、デパスをやめるか究極の選択かもしませんが、ここはどちらかを優先しておきましょう。どちらも依存性の高い物です。併用すると、一時しのぎで気持ち良い思いをしても、すぐに悪い方向に転んでしまいます。アルコールとデパスの併用はハイリスクノーリターンです。

デパスを妊娠中に使用すると

公園の風景に溶け込む妊婦

デパスは消化、吸収を経て血中を巡り、体内に成分を届けます。妊娠中に使用した場合、デパスの成分は胎盤を通してお腹の子にいきわたってしまいます。全て吸収されるわけではありませんが、それでも一部の成分が赤ちゃんには行き渡ります。

一時期はこうした摂取によって奇形児が生まれやすくなるという心配もありましたが、現在では妊娠中のデパス服用による奇形児の出産は因果関係が認められないとされています。

しかし、デパスの成分は少量であれ、赤ちゃんに伝わっています。出産前に服用していたデパスが赤ちゃんにも伝わっている為、出産後にデパスを摂取できない赤ちゃんは離脱症状が起こります。

大人でさえ時に辛く出る離脱症状なので、生まれたばかりの赤ちゃんへの負担は大きいでしょう。気をつけていても成分は赤ちゃんに伝わってしまうので、妊娠中にデパスを服用する場合は、赤ちゃんへの負担がある事を前提に考えましょう。

デパスが妊婦へ与える影響

水を飲む妊婦

デパスを服用しなければいけない程度の状態にあるならば、状況は変わってきます。アメリカ食品医薬品局がデータを提示している薬剤胎児危険度分類基準では、妊娠中の服用における退治への影響は、危険だと判断できるデータがあるとされています。

奇形のリスクはなくとも、離脱症状に苦しむ事が確認できているので、比較的安全とはいえないのです。この離脱症状は一過性のものです。薬が身体から抜けきる事が出来れば、離脱症状に苦しむ事はありません。

薬が抜け出る間の赤ちゃんの症状は、身体の震えや筋肉の緩み、または筋肉が硬くなったり、呼吸困難を起こす、授乳しても赤ちゃんが上手く哺乳が出来なくなる、落ち着かず、泣いてしまうなど。

デパスを服用している状況の女性にとっては、出産直後の自信への身体と心に負う負担と、赤ちゃんに起きている負担は小さくはありません。

妊娠中は薬を断薬する

妊婦に対しても胎児に対しても、与える影響は少なくありません。デパスを服用しないで済むのなら、それに越したことはありません。しかし、服用をせざるをえない状況ならば、処方してもらっている医師や、産婦人科の担当医に、妊娠と出産に向けて、デパスを減薬、断薬するのか、それともデパスをこのまま続けていくのか話してみて下さい。

危険性や必要性を考えた上で、どうデパスと向き合っていくか、納得いくまで相談しましょう。

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