短期、長期、頓服服用、色々な服用の仕方があるデパス。服用の仕方で効果は変わるのでしょうか。

デパスの効果

デパス1mg

デパスの効果を完結にご紹介すると、脳がリラックスする為の神経細胞(ベンゾジアゼピン受容体)の活動に作用します。緊張したり、不安や怖いと思う事を落ち着かせる効果があります。リラックスしている時、気持ちが落ち着いたり、身体の緊張が取れている時ですが、他にもボーっとしたり眠くなったりもします。

自然な形や流れでリラックスする時を思い浮かべてみてください。一緒にいる心が安らぐ人が側にいたり、寝具やソファ、アロマなど欠かせないアイテムが側にあったりしないでしょうか。車の中や部屋の中、自分のテリトリーでは自然とリラックスできる人も多いですね。人やアイテム、環境等、リラックスする方法は人それぞれです。

但しそれは、恵まれた環境や時間、状況によって発生するリラックスです。こうしたリラックス効果を、職場や学校、苦手な対人相手で得ることはできるでしょうか。恐らく多くの人が難しいと答えるのではないでしょうか。

デパスには、こうした特定の条件でしか得られないようなリラックス効果を、薬という方法でもたらしてくれます。

強めの抗不安効果、強めの催眠効果、十分効果のある筋弛緩作用、少々効いてくれる抗けいれんといった作用をもたらしてくれるので、メリット以外にもデパスの副作用はちょっと困った作用をもたらしてくる事もありますが、副作用に目を瞑っても余りあるメリットがあるのもデパスが人気の理由です。

デパスは万能薬!?

ベンゾジアゼピン受容体には2種類あり、催眠や抗けいれんに作用するのがω1受容体。抗不安と筋弛緩に作用するのがω2受容体です。

うつ病でデパスを服用する場合、不安や鬱屈とした気持ちに対抗する為の抗不安効果、眠れる様導く催眠効果、ストレスや緊張から来る体の痛みや凝りなどに即効性を示してくれるので、気分が塞ぎこんでいたのが嘘の様に効いてくれます。

不安や身体の痛み、不眠にも効いてくれるので、心療内科以外でも用いられる薬でした。外科、内科、歯科などでも処方され、即効性と劇的なほど回復したように思える効きの強さが、若年層だけでなく高齢者にもリピーターを増やします。

効きの強さは抜群なので1度服用すると劇的に改善した気持ちや、痛みが消えたように感じる身体の安定を求めてしまうほどです。断薬したくなくなるほどの効果を服用者に与えてくれる、まさに万能薬のようです。

デパスの作用時間

砂時計

即効性が魅力のデパスですが、身体の中に薬の成分が行き渡る、最高血中濃度に到達する時間はおよそ3時間。薬が身体から抜けていく半減期は6時間ほど。ですので、細かい説明を省けば効果を感じ始めて、効き終わりを感じるのも4時間~6時間ほど。短時間で効いて、短時間で身体から抜けていくのがデパスの特徴です。

抗不安薬の中でも短めの効果時間ですが、服用し始めてから、早くて20分~1時間位で効き目を感じるので、凄く効いてるのを感じるのが飲み始めてから3時間ごろです。耐え難いほどの不安や緊張、身体の強張り、不眠や身体の痛みにこれほどはやく効いてくれるので、効果を実感すればするほどちょっとした事でも使ってしまうようになります。

1日最大3mgまで服用できるとされているデパスですが、長期服用による耐性や依存性を考えると、1日1mg~1.5mgが長期服用できる目安になるでしょう。1日中効果を感じたい場合は、1日1mg~1.5mgを、1日3回の服用が望ましいと言えます。1日1.5mg以上服用してしまうと、依存しやすくなるため、用量は抑え目に服用するのが良いでしょう。

服用量を増やしてしまうと、副作用が起きる確率や、副作用が強く出てしまう可能性があるので、良い効果を得たい為に飲んでいる薬であっても、起きている症状よりも辛くて痛い症状が現れる可能性があります。

デパスを必要とするケース

活動的になれない症状

何処でもどんな時でもリラックスできる方には、デパスの様な薬は必要ないのかもしれません。デパスが必要になるのは、極度の緊張、不安、恐怖が自分では制御できなくなった時に、助けてくれる道具として必要になります。

ただし、デパスを必要とするならばある程度、抗不安剤などを一通り試し、効果が出ると言われている日数を超えても特に効果を得られなかった時に該当していると言えます。

以前まで、デパスは万能薬の様にすぐに処方される時期もありました。現在では、デパスを使うのは最終手段に近いほど投薬を慎重に行う医者も珍しくないほどです。慎重にならざるをえない1番の理由は、2016年10月14日に向精神薬として指定された事によるでしょう。

14日~30日という処方日数が制限されたことで、デパスの使い方が改められています。これまでは、軽いうつ病や、軽度の睡眠障害や痛みでも簡単に処方されていた為、症状が改善している場合でも薬を求めてしまう事がありました。

1度依存してしまうとなかなか抜け出せないのがデパスの辛い依存性です。現在は、1日1回の服用で終日効果を感じる抗不安剤や、依存性などのリスクが低い薬、そのリスクが全くない薬もたくさんあります。

それらの薬は通販でも購入できる薬であり、病院でも処方してもらえる薬です。医薬品を使う以上、副作用や、長く使う場合の耐性、依存性は避けては通れない道です。

デパスを中止したい時は

階段のように薬も少しずつ難易度を上げる

デパスには多様な使い方をできる魅力はありますが、その分リスクも大きな薬です。向精神薬を使う場合は、最初から強くて依存性の危険がある薬は避けましょう。

1日1回の服用で済む薬であれば飲み忘れの防止もできます。長く服用になる場合も、期間が短い場合も、服用の際も金銭的にも負担は少なくて済みます。

1度デパスを知ってしまうと、即効性と劇的な効果から依存してしまいがちです。最初からデパスに頼ることはせず、薬が何も効かずに辛い時の最終手段として利用するのが、デパスとの良い付き合い方です。

ただ、状況によってはデパスの方が向いている症状の場合もあります。まずは現状活動できる状態にして、改善効果が認められたら、断薬に向けて減薬する方法もあります。

デパス単体で断薬まで移行するのが難しければ、他の抗不安剤をデパスと併用し、デパスの代わりができる薬だと分かれば、減薬に進み、最終的にデパスを断薬させるという方法があります。

その場合、最終的には代用した抗不安剤も、減薬から断薬まですすめますが、その場合も単体での減薬から断薬が困難であれば、薬の効果をワンランク下げた他の薬で代用して最終段階では断薬という方向に進めていきます。

デパスを必要とした場合、こうした手順が必要な場合もあるので、デパスを服用する際は予め医師と相談しておきましょう。デパスの依存度が軽度の方であれば、デパスだけで減薬→断薬という手順も可能です。薬の効き方、依存度は人それぞれです。

突然断薬せずに、ゆっくり時間をかけて少なくしていくというイメージで取り掛かると、最終段階でもスムーズに減薬ができます。

頓服にする理由

薬とお水

即効性があって強く効いてくれるデパスは、頓服薬としても優秀です。服用を初めてから20分~30分程で効いてくるので、1度服用するとその実力が良く分かるでしょう。不安が強いとき、痛みが強いとき、緊張で身体が強張ったり震えてしまうとき、デパスが頓服として有効です。

遅くとも1時間くらいで効くので大事な会議やプレゼン、発表会の前に前もって服用している方が多いようです。即効性がありながらも、半減期が6時間なので、大事なイベントの前に服用する事で、イベント中はずっと薬が効いている状態で過ごせます。

頓服として使う1番の理由は、症状を感じさせないこと。苦手なことや、症状を感じる場面や環境でも気持ちに余裕を持てる事がデパスの頓服薬としての役目です。過去の失敗体験や怖い思いをした場面でも、自信を付けて、成功体験を増やしていく。成功体験を増やす為のサポーターです。

効果の強さからみても、デパスは頓服向きの薬だと言えます。ただし、効果が強すぎるので、人によっては副作用を強く感じたり、ちょっとした事で服用するクセがついてしまうのが厄介なところです。

1日に何度も頓服として服用したり、緊張状態が薄い方が頓服として使っていると、デパスの効果に慣れてきて眠気を感じる事がありますのでご注意下さい。

デパス頓服で治療できる?

薬の疑問

頓服として使う場合は、あくまでも症状の緩和として使う事が目的なので、ゆくゆくはデパスに頼らなくても生活できる事が理想です。デパスで頓服するのはあくまで保険、そのうちなくても平気になる事を目指して治療を行っていきます。


頓服として主に使われる症状別では、社会不安障害の方が感じるプレッシャーや不安を感じる場面、多くの人の視線を集める場所など。

パニック障害の方には飛行機、電車など特定の場所や発作が起きそうな場面の前に頓服します。強迫性障害の方は、確認行為が多くなる状況、事前に頓服するなど。うつ病の方の場合、強い不安や緊張、身体に起こる痛みにも効いてきます。

デパスを頓服した事で結果、成功体験があると次回も大事なイベントの前には頓服しようという気持ちが生まれます。何度も成功体験が重なっていく事で、デパスを頓服したから大丈夫ではなく、大事なイベントに余裕を持って挑めている気持ち。

緊張や不安を感じないのは、何度も成功体験を重ねているから気持ちに余裕が生まれている、そう感じる事が重要です。最初はデパスでその場を乗り切れた、けれど今後は頓服しなくても大丈夫そうという気持ちを育てる事が、頓服を続ける上では必要になります。

気持ちに余裕が芽生えれば、頓服していた量を少しずつ減らしていきましょう。突然断薬すると、大事なイベントで症状が出てしまうかもしれません。せっかくの成功体験が霞んでしまうので、減薬は少量ずつ行います。

頓服薬がプラセボ効果に

薬の成分を強く吸収しやすい方や、思い込みが強い方、頓服薬を服用した事だけで安心できる方にはプラセボも有効です。本人が知ってしまうとあまり効果がないのですが、医者がプラセボ効果がありそうだと判断した場合、処方薬に偽薬が混ざることがあります。

身体に特に効果もない偽薬を混ぜて処方し、患者がこの偽薬に気付かず満足していれば、恐らく今後は偽薬がメインで処方されるでしょう。この場合、処方した医者に悪意は全くありません。薬をケチっているわけでもありません。

偽薬を混ぜるなんて酷い!!と思う方もいるかもしれませんが、感情的になる前に、何故偽薬を処方するのかと1度考えてみて欲しいのです。

答えは至極簡単で、その患者が偽薬でも十分効果を得られると判断しているから。その上で、本当の薬を服用するリスクを避けてくれています。

そもそもプラセボ効果とは

鏡に映る自分が痩せてみえる

特に高齢者に多いのですが、身体の不調を感じて病院に行き、検査や診察を行っても異常がない。でも患者が望むような薬を処方するとリスクの方が心配。処方薬のせいで更に不調を起こす可能性がある。その時に処方するのが、不調を改善するような薬ではなく、ビタミン剤や糖を含む薬などです。

処方薬はほとんど意味のない薬ですが、不思議な事に多くの患者が薬のお陰で治った、薬を飲んだら不調が消えたと言うのです。特に意味のない薬でも、医者から処方してもらった薬だからという安心感から、飲めば不思議と治るのです。

このメカニズムは完全に解明されていませんが、特に寒村地帯の高齢者に多くみられるようです。ちょっとしたことでも病気になったら医者に行く、診て貰うだけで治る、薬を貰えば偽薬であっても治るという不思議な現象です。

プラセボ効果は、人間の思い込みで成り立っています。元々人間は自己治癒能力が高く、思い込みの力だけで怪我も難しい病気も治ることがあるほど。

ただ、偽薬を本物と信じて飲み続けた患者の中には、偽薬だと教えられた後でも、本物と同等の効果が得られたという結果もあります。本当に痛みがないのに、痛みを感じている気がするだけなのか、痛みがあっても自己治癒能力の高さで改善に導いているのかは不明です。

ですが、医薬品には副作用がつきもの。プラセボで病気が治ったり改善効果があるのならば、副作用のリスクを負ってまで本物を使用する事はありません。もし、かかりつけの医者がプラセボ効果を考えて偽薬を処方してきたら、患者の自己治癒能力の高さを感じているからだと思い出してみて下さい。

デパスを服用する上での注意点

服用を継続している方への注意点としては、自分勝手に飲むことを止める点です。頓服として処方されている方は別ですが、毎日の服用を指示されている場合、もう症状が緩和したと自己判断で服用を中止すると、血中にあった成分が急激に減少する為、身体がその状況に追いつかず、余計な苛立ちや不安、震えや眠れないといった症状が現れたりします。これを離脱症状と言います。

その症状がかえって自身を不安にすることもある為、もし症状が緩和した場合は、医師に診断を仰ぎ、服用量を減らしてもらうのが一番です。どんな薬でも必ずある副作用や余計な症状を発生させない為にも、正しい用量と用法が大切となります。うんざりするくらい聞き飽きた言葉かもしれませんが、服用者の身体を守る為の大切な決まり事です。

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