SSRIは副作用が少なく安全性が高めです。その他、SNRIやNaSSAなど三環系とも比較しつつ薬の種類もご紹介します。

SSRIでおこる副作用

白い錠剤

三環系抗うつ薬に比べると格段に副作用の発生率は下がっています。重篤な副作用もほとんどないので安全性も高い薬でもあります。SSRIで命の危機になるような副作用は稀にありますが、ほとんど起こりません。副作用が起こりにくい理由は、セロトニンに特化して効いてくるから。

三環系抗うつ薬の様に、セロトニンやノルアドレナリンへ広範囲に効けば効果は強くなりますが、その分余計な副作用も多く発生する為、不必要な場所にまで効いてしまい副作用が多くなります。

SSRIはその分セロトニンに特化する事で、ピンポイントで効き、副作用が他の場所で起こる可能性を抑えてくれています。その分、SSRIが特化しているセロトニン関係の副作用が多く見られます。

SSRIの副作用詳細

吐き気が起こる

吐き気、嘔吐などの消化器系、性欲低下などの性機能障害、不眠、もしくは眠気など。セロトニンの90%が胃腸に集中している為、ある意味SSRIが効いている証拠なのですが、効きすぎて消化器系に作用しているのです。脳内のセロトニンは僅か2%なので、胃腸の方の副作用が目立ってしまいます。

セロトニンにはリラックス効果があります。リラックスすると自然と眠気が出てくるのが生き物の性質です。それとは反対に不眠も出てくるのは、やはりセロトニンに特化しているせいです。

セロトニンにはノルアドレナリンの分泌にも関係している為、ノルアドレナリンが覚醒作用を起こし、眠れなくなってしまいます。不眠になるか、眠気が起きるかは、体質によって変わるようです。

性機能障害もセロトニンが関与しています。リラックスしている時に性欲がわかない時を思い浮かべていただけるとイメージしやすいでしょう。セロトニンが気分も安定させ安心させる為、性欲もわきにくくなります。

SSRIの種類

色々な薬

SSRIは効果の高さと副作用の少なさから、バランスがとれた安全性の高さから第一選択肢として医師からも処方しやすい薬のようです。


現在日本では、ルボックス、デプロメール(成分名:フルボキサミン)、パキシル(成分名:パロキセチン)、ジェイゾロフト(成分名:セルトラリン)、レクサプロ(成分名:エスシタロプラム)の4種類が日本では処方可能です。それぞれの薬の特徴と副作用をご紹介します。

SSRIの効果

偏った食事

SSRIの効果は主にセロトニンを増やす事。セロトニンに特化している薬です。不安を感じたりやる気をなくしたりするのは、主に脳内の神経伝達物質であるセロトニンが枯渇している為に、やる気や意欲、不安に繋がるのではないかと考えられています。

セロトニンを枯渇させない為には、セロトニンが分泌しやすい環境を作り、それを易々と分解させない。SSRIはセロトニンを増やす薬ではありません。枯渇させない為の薬です。

セロトニンが不足する原因は様々ですが、主にストレスや睡眠不足、食事の偏りなどが要因として考えられています。過酷な環境にいる脳内のセロトニンがせっかく分泌されても、多くのセロトニンが使われないまま取り込まれて再利用されてしまいます。 そ こでSSRIは分泌されたセロトニンが再利用されないように、使われるまでその場所に留まらせておく事で、セロトニンの枯渇を防いでいます。

ここまでの説明を一気に行うと患者が混乱してしまう為、全部まとめてセロトニンを増やす薬と説明を受ける人が多いようです。

ルボックス、デプロメール

ルボックス

当サイトでは紹介していませんがルボックスやデプロメールもSSRIの1つです。SSRIといえば、効果時間の長さが特徴の1つで、眠気や不眠などの服用が起きた場合も状況に応じて朝晩に服用できるのがメリットでもデメリットにもなりましたが、ルボックスやデプロメールの場合だと1日2回服用しなければいけない為、人気は落ち気味。

睡眠薬としてセットで使う場合、特にロゼレムとの使用は併用禁忌とされています。相互作用や禁忌とする薬が多く、使いづらい点が使用者を限定してしまいます。とはいえ、強迫性障害にはSSRIの中でも評判はいいので、使える人を選んでしまいますが、悪い薬ではありません。

パキシル

パキシル20mg

効果の強さと高さから、SSRIの中では最も強いという評価を受けています。重症患者にも投与できる優れものですが、副作用の多さや離脱症状の起きやすさが欠点でもあります。2000年に発売されたSSRIなので、当初発売された薬よりもジェネリックは副作用が抑え目にはなっています。

それでもSSRIの中でも群を抜いた効果の強さと副作用の多さが服用者を選びます。それでも、副作用の多い三環系抗うつ薬よりも幾分か副作用は抑え目に出来ています。

ジェイゾロフト

ジェイゾロフト

ジェイゾロフトパキシルに比べて効果はマイルドに出来ていますが、その分副作用も軽く安全性も高いので、バランスのいい薬として医師からも処方しやすい薬として認められています。



三環系抗うつ薬の方が効果が強いといわれていますが、早くて1週間で効果を感じ始める三環系抗うつ剤に対し、ジェイゾロフトは早くて4~5日程度で効果を実感できる為、第一選択肢としても選ばれやすいようです。

レクサプロ

レクサプロ

2011年に発売されたばかりのSSRIです。SSRIの中で見ても効果の強さと副作用の少なさはバランスがよい薬です。1日1回の服用で十分効果を得られ、継続して使いやすい薬でもあります。最も使いやすい特徴として挙げられるのが、服用開始からすでに治療可能な用量であること。

効き目が穏やかなジェイゾロフトを例に挙げると、開始から治療可能な用量になるまで増薬を行う必要があります。(治療開始の用量からすでに効き目を感じていれば増薬の必要はありません。)意外にこの特徴が大きいので、第一選択肢にレクサプロが選ばれる事が多くなります。

SNRIの副作用

睡魔と闘う女性

SNRIの特徴はセロトニンとノルアドレナリンの両方に作用する事で、抗うつ効果を示しています。確かに広範囲に作用する事で様々な疾患や部位に効いてくる事が判明しています。反面、広範囲に効いてくる事で副作用が出やすくなってしまいます。睡眠中枢に効いてしまうと、不眠になったり、胃腸に作用してしまうと吐き気や下痢を生じる事があります。

ノルアドレナリンの作用では血圧が上昇したり、脈拍が速くなってしまい、汗をかきやすくなる為、使いどころが難しい欠点もあります。主な副作用は、性欲減退等の性機能障害、吐き気・下痢などの消化器系、不眠や頭痛、発汗、倦怠感やふらつき、血圧上昇などです。

SNRIの効果

motivation

セロトニンに特化していたSSRIに対しセロトニンとノルアドレナリンに作用するのがSNRIの特徴です。広範囲に効くので三環系抗うつ薬のように副作用が強いのかと思ってしまいますが、SNRIは比較的副作用が少ない薬です。

うつ病・うつ状態、不安障害、強迫性障害対人恐怖症、社交不安障害などに有効とされています。セロトニンがリラックス効果や気分を落ち着かせる事に作用し、ノルアドレナリンが意欲ややる気に作用します。

作用を見ると凄くいい薬に思えますが、ちょっと欠点があります。うつ症状に効果を示すまで最低でも2週間を要します。効果を見るなら1ヵ月の余裕は見ていた方がいいでしょう。

SNRIの種類

現在日本国内で処方可能な薬は3種類。そのうち当サイトでご紹介しているのがイフェクサーです。SNRIの種類を大まかにご紹介します。

トレドミン

トレドミン

セロトニンとノルアドレナリン両方に作用しますが、ノルアドレナリンの方に強く作用しています。セロトニンの方が作用が弱めなので抗うつ効果も弱くなっています。 その分、副作用も少ない為、高齢者でも安心して服用できる薬でもあります。効果時間が短い為、1日に2~3回の服用が必要になります。服用回数が多い為、飲み忘れが増えてしまいます。飲み忘れを考慮して現在は単体で処方される事は少なくなりました。

サインバルタ

サインバルタ

うつ病やその症状、糖尿病性神経障害の痛み、線維筋痛症などの痛みに有効です。セロトニンとノルアドレナリンの両方に働きかける特性をもちます。バランスが良くて理想とする患者もいれば、セロトニンだけに効いてほしい方もいるので、こちらも好みが分かれてしまいます。

イフェクサー

イフェクサーXR75

少量でもセロトニンに対して効果があり、用量を増やせばノルアドレナリンにも作用できる薬です。セロトニンとノルアドレナリンの両方に作用する事で広範囲な治療を目的として発売されました。SSRIで効果を感じなかった方も、イフェクサーでは効果を感じられたという報告もあるようです。

NaSSAとは

日中の眠気

NaSSAにはリフレックス、レメロンという薬があります。セロトニンとノルアドレナリンに作用します。NaSSAとしてとても効果が強く、はやくて1週間ほどで効果を感じることが出来ます。


1日1回で十分な効力を得ますが、服用後の眠気が多い為、主に就寝前に服用されるケースが多いようです。良い面と悪い面のバランスが極端な為、使い勝手を選ぶ薬でもあります。

眠気という作用が不眠を改善し、食欲不振も改善しますが、悪く働けば、日中の眠気が強く出てしまい、更に食欲増加による体重増加が目立ってしまいます。

抗不安効果や不眠の改善、繊維筋痛症にも効果を示します。効果の強さで言えば、三環系抗うつ剤の方が強いようです。

TOPに戻る